亀治郎の会

先週24日に観てきました。

第六回亀治郎の会(国立劇場 大劇場)

大河ドラマ武田信玄を演じて、一般的にも知名度が上がった市川亀治郎の自主公演。

演目は、歌舞伎好きにはおなじみ「俊寛」と「京鹿子娘道成寺」。
両方とも何回も観ているが、今回はちょっと普段と演出が違っていて面白いものだった。


まず、最初に違うのは浅葱幕を落とすとふつうは俊寛は岩の陰からよろよろと出てくるのが、今回亀治郎は小屋と一緒にせり上がって出てきました。

舞台上手には岩があって、康頼が下りてきます。普通は康頼と成経は花道から一緒に出てくるのですが、今回のやり方の方が俊寛をはさんで対称な感じになるので見た目がいい感じがしました。


迎えの船は下手に着きます。これは澤瀉屋の型だそうです。
瀬尾と丹左衛門は一緒に船から下りてくるのも違うところ。

幕切れの場面、岩の上から遠くを見る亀治郎の俊寛は悟ったりあきらめたり寂しがったりする表情ではなく、海の方をキッとにらんだ強い表情でした。
こういう若い雰囲気の俊寛もいいなと思いました。


俊寛について検索していたら、こんな型があるんですね。
http://www5e.biglobe.ne.jp/~freddy/watching1.htm
溺れそうになる俊寛、見てみたい。


京鹿子娘道成寺
花道すっぽんから登場するのが普通と違います。聞いたか坊主の「聞いたか聞いたか」もなしでした。

普段見慣れた演目でも、ちょっと違う雰囲気で面白かった。本公演でもやってみてほしい。


一、『平家女護島 俊寛』
俊寛僧都 (亀治郎
丹左衛門尉基康 (門之助)
平判官康頼 (亀鶴)
海女千鳥 (尾上右近
丹波少将成経 (亀三郎)
瀬尾太郎兼康 (段四郎


二、『京鹿子娘道成寺』道行から鐘入りまで
白拍子花子(亀治郎
所化(門之助)
所化(亀三郎)
所化(亀鶴)
所化(尾上右近