歌舞伎座 石切梶原、高杯、籠釣瓶
先週、土曜日に歌舞伎座夜の部に行ってきました。
一、名鷹誉石切(なもたかしほまれのいしきり)
鶴ヶ岡八幡社頭の場
石切梶原ですが、今回は名前が少し違います。
ストーリー的には、面白いわけではないので、梶原役の役者さんの雰囲気しだいって感じの話ですね。
富十郎は鷹之資にいろいろ伝えようとして気合入れてがんばってるんだろうなという感じがしました。
それにしても、富十郎は80歳とは思えない3階席までよく響く声です。
鷹之資が文箱を運んでくる奴の役で出てます。「若天王!!」と声が掛かってました。
もっと小さいときは「豆天王!」ってかかってたのを聞いたことがあります。
ずいぶん歳の離れた親子なので、富十郎の芸を引き継ぐのは無理だと思いますけど、舞台の雰囲気だけは感じ取って将来に生かしてほしいです。
梶原平三景時 富十郎
娘梢 魁春
俣野五郎景久 染五郎
大名山口政信 松江
同 川島近重 男女蔵
同 岡崎頼国 巳之助
奴鷹平 鷹之資
囚人呑助 家橘
青貝師六郎太夫 段四郎
大庭三郎景親 梅玉
二、高坏(たかつき)
これは見るの初めてでした。下駄でのタップ。踊ってる役者さんはきっと大変なんでしょう。勘三郎だったらかなり笑わせるんでしょうが、染五郎は、なんかほんわかした上品な笑いって感じでした。
踊りはあんまりわからないんですが、勘三郎とか三津五郎みたいに踊りのうまい人がやるとまたぜんぜん違って見えるんでしょうね。
次郎冠者 染五郎
高足売 彌十郎
太郎冠者 高麗蔵
大名某 友右衛門
三、籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)
序 幕 吉原仲之町見染の場
二幕目 立花屋見世先の場
大音寺前浪宅の場
三幕目 兵庫屋二階遣手部屋の場
同 廻し部屋の場
同 八ツ橋部屋縁切りの場
大 詰 立花屋二階の場
幸四郎の籠釣瓶は前にも見たことがあると思うのだけど、特に記憶にありません。
最初、田舎から出てきた気のいい商人で、吉原の八ツ橋に入れ込んでしまうのだけど、八ツ橋から愛想尽かしをされるとそれを恨んで殺してしまうという前半と後半がぜんぜん違う心理の役は、心理描写が好きな幸四郎にはあってるのかもしれません。
よかったです。
福助の八ツ橋もきれいでした。花魁道中で笑いを見せるところでお客さんからも軽く笑いが起きてしまうのは何とかならないもんでしょうか。。あそこの笑い方って難しいんでしょうね。
段四郎の冶六は前に見たときも思ったのですが、うまいですね。旦那思いの田舎の下男の雰囲気がとてもいい感じでした。市蔵の権八もうさんくさい雰囲気が漂っていてぴったりでした。
佐野次郎左衛門 幸四郎
八ツ橋 福助
繁山栄之丞 染五郎
七越 高麗蔵
兵庫屋初菊 児太郎
絹商人丹兵衛 錦吾
遣手お辰 鐵之助
釣鐘権八 市蔵
下男治六 段四郎
九重 東蔵
立花屋女房おきつ 魁春
立花屋長兵衛 彦三郎