10/9 御園座 第四十七回 吉例顔見世 夜の部
名古屋御園座に行ってきました。御園座に行ったのは初めてです。
御園座
第四十七回
吉例顔見世
中村歌昇改め 三代目 中村又五郎襲名披露
中村種太郎改め 四代目 中村歌昇襲名披露
夜の部
一、双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)
角力場
放駒長吉 中村歌昇改め又五郎
山崎与五郎 市川染五郎
平岡郷左衛門 澤村由次郎
三原有右衛門 大谷桂三
藤屋吾妻 中村芝雀
濡髪長五郎 中村吉右衛門
吉右衛門の濡髪がとても立派で風格のある強い関取という感じが出ていました。対する又五郎の放駒は力強く若々しかったです。染五郎はこの手のナヨっとした若旦那はすっかりお手の物といった感じですね。
二、棒しばり(ぼうしばり)
次郎冠者 坂東三津五郎
曽根松兵衛 坂東秀調
太郎冠者 市川海老蔵
縛られる前の三津五郎の棒さばきが見事。また、縛られてからの動きも、なんだか動きに不自然なところを感じさせず、腕が固定されていて動いていないはずなのに棒がないように感じるというか、さすがだと思いました。決まり決まりの姿も美しかったです。海老蔵は真面目におとなしく演じていました。秀調の大名は品がありました。棒しばりを観たのは久しぶりでしたが、とても楽しかったです。
三、歌舞伎十八番の内 助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)
花川戸助六 市川團十郎
三浦屋揚巻 中村福助
くわんぺら門兵衛 坂東三津五郎
三浦屋白玉 中村芝雀
朝顔仙平 中村錦之助
福山かつぎ 市川海老蔵
男伊達 山谷弥吉 中村松江
同 竹門虎蔵 大谷廣太郎
同 田甫富松 中村種之助
同 砂利場石造 中村吉之助
傾城 八重衣 澤村宗之助
同 浮橋 中村米吉
文使い番新白菊 中村歌江
奴奈良平 澤村由次郎
国侍利金太 片岡市蔵
遣手 お辰 市川右之助
三浦屋女房 市村家橘
通人里暁 中村歌六
曽我満江 中村東蔵
髭の意休 市川左團次
白酒売新兵衛 中村梅玉
口上 市川海老蔵
團十郎は声の調子があまりよくなかったようでしたが、さすがに立派で大きな明るい助六でした。
海老蔵の最初の口上は神妙にきっちり勤めていて、福山のかつぎは粋で威勢がよかったです。
三津五郎のくわんぺら門兵衛は初役とは思えない安定感。
歌六の通人は、ご本人も筋書に書いているとおり、真面目さが出ていて他の人のような滑稽さには欠けていましたが、品のいい笑いでよかったです。襲名もセリフに織り込んでいました。
左團次はいつも通り、立派な敵役の風格。福助も嫌みなく安定したきっちりした揚巻でした。
やっぱり助六は華やかでいいですね。