ひこにゃん&大老

国立劇場に「大老」を観に行きました。


主人公の井伊直弼彦根藩主ということで、開演前と休憩時間に、ひこにゃんがロビーに来て愛想を振りまいてました。(4日〜6日まで。)


さて、「大老」は重厚な人間ドラマでした。


安政の大獄で悪いイメージのある井伊直弼ですが、ドラマ篤姫でも中村梅雀の演じる井伊直弼は最後に篤姫と交流して人間的な面を見せていましたが、吉右衛門の直弼も、国を思い悩むひとりの人間としての生き方がよく表れていました。


「政道を預かる者はすべて捨石なのじゃ。いかに世に誤られようと、蔑まれようと、己の信ずるところを貫き通して、石のごとく死ねばよいのじゃ。」というセリフ、とても重みがあります。今の政治家に聞かせてあげたい。


魁春のお静との夫婦の愛情がよかったほか、梅玉歌六歌昇らもよかった。残念ながら空席がいっぱいありますので、渋い芝居が好きな人は観てみるといいかもしれません。国立劇場は安いですし。あまり普通の歌舞伎っぽくはないので、歌舞伎を見たことがない人でも入っていきやすいかと思います。


ところで、幕末ものでハリスとかヒュースケンを歌舞伎役者さんがやるとどうしても笑いそうになってしまいますねぇ。

赤備えの展示やひこにゃんグッズの販売もありました。


北條秀司13回忌追善「大老
井伊直弼中村吉右衛門
・お静の方(中村魁春
・仙英禅師/堀田備中守(市川段四郎
・水戸斉昭/古関新一郎(中村歌六
・昌子の方(中村芝雀
・古関次之介(中村歌昇
・宇津木六之丞(中村東蔵
長野主膳中村梅玉