1/8 壽初春大歌舞伎＠大阪松竹座 夜の部

文楽を観た後、松竹座の夜の部へ。海老蔵大活躍の雷神不動北山櫻です。
海老蔵が初めて勤めた新橋演舞場で観て以来でしたので、変わっているかどうか、興味深く観ました。

5役の中では、最後の大立ち回りの場面の早雲王子が一番良かったように感じました。
最初の場面で出てくる早雲王子は、安倍清行との早変わりをしなければならないので、悪役らしさが十分に出ていませんでした。
安倍清行は見た目の雰囲気は光源氏のようで海老蔵にとてもあってるのですが、セリフが変な猫なで声みたいで気持ち悪いのが残念。
鳴神上人も粂寺弾正も、見た目はいいのですが、セリフに難があります。

早雲王子の大立ち回りは蘭平のような大梯子を使ったりしておおいに盛り上がりました。

最後の不動明王は目を凝らして見たのですが、今回も浮遊をつっている（であろう）ワイヤーなどは見えませんでした。前に観た時も感じたのですが、不動明王は動かずに浮いてるだけなので、どうも幕切れとしてはすっきりした気分になりにくかったです。何かもっといい終わり方の工夫はないでしょうか。

新蔵、新十郎といったお弟子さんが活躍しているのもよかった。
ただ、新蔵が小磯が死ぬ前から小原万兵衛の姿をしているのはおかしいと思いました。

夜の部

通し狂言
雷神不動北山櫻（なるかみふどうきたやまざくら）
　　市川市川海老蔵五役相勤め申し候

　　発　端　　　　深草山山中の場
　　序　幕　　　　大内の場
　　二幕目　　　　小野春道館の場
　　三幕目第一場　木の島明神境内の場
　　　　　第二場　北山岩屋の場
　　大　詰第一場　大内塀外の場
　　　　　第二場　朱雀門王子最期の場
　　　　　第三場　不動明王降臨の場

　　　　　　　　　　　　　　　鳴神上人
　　　　　　　　　　　　　　　粂寺弾正
　　　　　　　　　　　　　　　早雲王子　　市川海老蔵
　　　　　　　　　　　　　　　安倍清行
　　　　　　　　　　　　　　　不動明王

　　　　　　　　　　　　　　雲の絶間姫　　中村扇雀
　　　　　　　　　　　　　　　文屋豊秀　　市川右近
　　　　　　　　　　　　　　　腰元巻絹　　市川笑也
　　　　　　　　　　　　　　　小野春風　　澤村宗之助
　　　　　　　　　　　　　　　秦秀太郎　　上村吉弥
　　　　　　　　　　　　　　　八剣玄蕃　　片岡市蔵
　　　　　　　　　　　　　　　関白基経　　市川門之助
　　　　　　　　　　　　　　　　秦民部　　市川右之助
　　　　　　　　　　　　　　　小野春道　　中村翫雀