12/6 上野鈴本演芸場 夜の部 冬の夜噺〜十夜 トリ古今亭志ん橋 「文七元結」

今月の鈴本演芸場の上席夜の部は、冬の夜噺〜十夜と題して中入り前とトリが日替わりで、冬の噺をネタだしでやっています。


6日に仕事を急いで終わらせて行ってきました。


まずは、三遊亭金馬師匠の「按摩の炬燵」。按摩さんが、タダで酒を飲ませてもらう代わりに、呑んであったかくなった体でコタツがわりになるという、あらすじだけ書くと単純でばかばかしいですが、金馬師匠が演じる按摩さんは、酔って顔が赤くなっていい気分になった感じが愛嬌があって、いい感じでした。金馬師匠、正座がしづらいということで、台を前においてやられてましたが、まだまだお元気でがんばってほしいものです。

中入り、奇術の後は、トリが古今亭志ん橋師匠の「文七元結」。歌舞伎にもなっているので、何回か見たことはあるのですが、落語で聞くのは初めてでした。娘が吉原へ身を売って作ってくれた50両を、50両をなくして川へ身を投げて自殺をしようとしていた文七を助けるためにあげてしまう左官屋の長兵衛さん。


菊五郎勘三郎だと粋だったり愛嬌があったりとか役者の個性が出るところです。志ん橋師匠の長兵衛さんは、いかにも江戸の職人らしい、一本気で武骨な感じでした。最後はハッピーエンドになるのがわかっているんだけど、聞いてて感動してしまう、いい噺です。1時間30分ぐらいの長い噺でしたが、時間を感じさせずにぐっと引き込まれて聞きいってしまいました。とてもよかったです。