落語の国からのぞいてみれば

落語の国からのぞいてみれば (講談社現代新書)

落語の国からのぞいてみれば (講談社現代新書)

テレビで見かけたことのある著者を単にちょっと変わった解説者というイメージを持っていたのですが、この本を読んで印象が変わりました。


落語を題材に江戸時代と現代の感覚の違いを見事に考察してくれていて、目からうろこ、納得の連続。


特に、東京から京都まで歩いた(!)という著者の経験から、江戸時代の人の感覚を推察する「第7章 みんな走るように歩いている」、「第8章 歩くときに手を振るな」は説得力があって面白い。


現代人の感覚で落語聴いたり、歌舞伎を見てもわからないところがあるのも当然だよなーと納得。


題材にする落語のあらすじもわりとわかりやすく書いてくれてるので、落語を知らない人でも楽しめるんじゃないでしょうか。