歌舞伎座 夜の部
歌舞伎座夜の部に行ってきました。
廿四考も直侍もよく出る演目なので目新しさはないですが、各演目で玉三郎、菊之助、福助ときれいな女形が出るので、外国人にも喜ばれそうです。
一、本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう)
十種香
八重垣姫 玉三郎
武田勝頼 菊之助
白須賀六郎 松 緑
原小文治 権十郎
長尾謙信 團 蔵
腰元濡衣 福 助
玉三郎が八重垣姫を演じるのは20年ぶりだそう。もっとやっててもおかしくないのに意外です。八重垣姫は歌舞伎の女形の大役三姫のひとつ。上杉謙信の娘で、武田勝頼を一途に想う情熱的なお姫様です。
玉三郎の八重垣姫は、十種香よりも狐火の方が、好きな人を追いかける情熱的な感じが出ていていきいきしてていい感じでした。やっぱり玉三郎は昼のおはまよりもお姫様の方がいいなあと思います。
二、雪暮夜入谷畦道(ゆきのゆうべいりやのあぜみち)直侍
浄瑠璃「忍逢春雪解」
片岡直次郎 菊五郎
三千歳 菊之助
寮番喜兵衛 家 橘
暗闇の丑松 團 蔵
丈賀 田之助
季節は雪にはまだ早いけど、これを見るとしんしんと雪が振る冬を感じます。
菊五郎の演じる直次郎のそば屋で、火鉢に股や足を当てて暖める姿には本当に寒い雪の夜を感じました。菊五郎と菊之助は、しっぽりした恋人同士の雰囲気が出ててよかったです。親子なのに、照れくさかったりしないんでしょうか。
三、英執着獅子(はなぶさしゅうじゃくじし)
傾城後に獅子の精 福 助
毛振りは大サービスって感じでかなりの回数を振ってました。前に見た雀右衛門はこんなには振ってなかったですね。
直侍の見せ場のひとつとして、粋にそばを食べるというのがあるのですが、終演後、それに影響を受けて、そばが食べたくなって、蕎麦屋へ行きました。そばと日本酒で、片岡直次郎気分に浸りました。