先日、平成中村座、昼の部に行ってきました。
昼の部
一、双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)
角力場
橋之助の濡髪が立派。大関の風格が出ていました。勘太郎は放駒より与五郎がよかった。与五郎で最初に出てきたとき、勘三郎かと思うほど、陽気でおっとりした雰囲気でほわーっと舞台が明るくなったような感じがしました。
二、お祭り(おまつり)
鳶頭鶴松 中村勘三郎
舞台の後方が開いて見えたスカイツリー、車の走っている様子、歌舞伎の舞台との対比がすばらしかったです。後ろが開くのはコクーンでも大阪のときの中村座でもおなじみですが、そのときより隅田川があるせいか、開放感があるように感じました。
三、義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
渡海屋
大物浦
渡海屋銀平実は新中納言知盛 片岡仁左衛門
女房お柳実は典侍の局 片岡孝太郎
入江丹蔵 中村勘太郎
源義経 中村七之助
武蔵坊弁慶 坂東彌十郎
相模五郎 中村橋之助
花道から出てきた銀平が門口の立つと、舞台の間口が狭くて舞台装置が小さめなので、仁左衛門の立派さ、大きさがより感じられました。
大物浦は逆にその狭さのせいで、岩場も小さめだったし、豪快さがやや足りなかったような気がしましたが、仁左衛門の知盛の悲痛な気持ちが痛いほど伝わってきました。碇を持ち上げた姿も本当に立派でよかった。海へ飛び込むところは足の裏を見せるような勢いではなかったけれど、その分、余韻のある知盛でした。
最後を締めた弥十郎の弁慶が立派でした。