8/7 鈴本演芸場 夜の部 トリ林家彦いち

林家きく麿 「撤去します」
秋に真打昇進予定。
撤去された放置自転車を管理する自転車置場の職員2人とそこに配属された主人公の微妙なやりとりを描いた新作落語


太神楽曲芸 翁家和楽社中


林家久蔵 「浮世床


春風亭一朝 「看板のピン」
この人はいつ聴いても抜群の安定感。うしろの席にいた、落語あまり聞いたことがないと思われるお客さんが、うまいなーとしきりに感心してました。


漫才 大瀬ゆめじうたじ
うなぎの話。


柳家三三 「釜泥」
前の漫才の最中に携帯を鳴らして、しかも出てしゃべった非常識な客がいたので、マクラで携帯は切りましょうという話を。注意でもきちんと笑いをとるところはさすが。釜泥はおじいさんとおばあさんのトボけた会話が最高に面白い。


三遊亭歌奴 「片棒」


中入り


奇術 ダーク広和
新作ということで、ナンバーを書いておいたお札を水に溶かして、別のところから出すマジックをやってました。


橘家文左衛門 「のめる」


漫才 大空遊平かほり


林家彦いち 「にらみ合い」
マクラでまた携帯が!今度のお客さんはさすがにすぐ切りましたが。彦いちさんも落ち着いて、「いいんですよ。」とか、「トリまで来て鳴るってのは珍しいんですが。」とか言ってましたが、マクラのうちでよかったです。噺の途中だったら最悪なところでした。


噺は京浜東北線で彦いちが実際に経験したことをもとにした「にらみ合い」。実はちょうどこの間読んだ「この落語家をよろしく」に彦いちのこの噺について書かれていて聴きたかったところでした。


夜の京浜東北線が川口と西川口の間で緊急停止してしまった車内の、すぐキレそうな最近の若者に対する彦いちの気持ちの描写、社内の緊張感の高まりをぐーっと聴かせて引き込まれました。


若者に彦いちが注意するのかと緊張感の高まったところで脱力のオチ。面白かった。状況描写でこれだけ引き込めるのだから、やるのかどうか知らないですけど、怪談とかもうまいのではないかと思ったりもしました。