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前進座「東海道四谷怪談」@国立劇場

歌舞伎

国立劇場前進座東海道四谷怪談を観ました。


4時間を超える長時間でしたが、あまり長さを感じない面白さでした。
普段めったに上演されない、三角屋敷と夢の場も含む上演。やはりこの場を含む第四幕からが非常に面白かった。
三角屋敷が上演されるので、直助の人物像がはっきりわかり、ストーリーに厚みが出た感じがします。
直助役の藤川矢之輔が、ねっとりとしていて、滑稽さもある直助を非常にうまく演じていました。
浅草裏田圃の場や三角屋敷の場で菊之丞のすっきりとした与茂七と並んで見得をすると対比で非常に面白い絵面になっていました。


お岩の提灯抜けは夢の場で。いつもの蛇山庵室でのと違うので、ちょっと驚きました。
國太郎のお岩はわりとさらりと演じていたように感じました。


伊右衛門の芳三郎はニンではないのでもの足りない部分はありましたが、すっきりと悪を演じていました。
久しぶりで前進座に出る菊之丞は舞台に厚みを出していました。


瀬川菊之丞の最初の花道からの出に、「濱村屋!」のほかに、「路考!」、「お久しぶり!」という掛け声がかかりました。
前進座に出るのは七年ぶりだそうで、せっかくだから、今後もちょくちょく出てほしいです。
退座した菊之丞が久しぶりに出たとなると、梅雀が出るのも観てみたいなという気がしました。


ちなみに、お久しぶり!の大向うをかけた人は、宅悦の引っ込みにご苦労様!、茶屋女おもんで花道の國太郎に、おじいさんそっくり!ともかけてました。チャリではあるけど、愛情が感じられて、悪くはなかった。


三角屋敷、夢の場に染五郎がこの前やった小汐田又之丞のくだりも加えた完全版を観てみたいと感じました。長くなるけど、国立劇場ならできるんじゃないでしょうか。


第一幕
第一場 浅草観世音境内の場
第二場 宅悦住居の場
第三場 浅草裏田圃の場

第二幕
第一場 伊右衛門浪宅の場
第二場 伊藤喜兵衛内の場
第三場 伊右衛門浪宅の場

第三幕
砂村隠亡掘の場

第四幕
第一場 深川三角屋敷の場
第二場 同 返し
第三場 夢から蛇山庵室の場

http://www.zenshinza.com/stage_guide3/2016kokuritu/index.html

お岩/小仏小平/茶屋女おもん/小平女房お花  河原崎國太郎
民谷伊右衛門 嵐芳三郎
直助権兵衛  藤川矢之輔
お袖    忠村臣弥
佐藤与茂七  瀬川菊之丞