文楽第二部へ行ってきました。
渡辺さんの講座を聞いたのは3回目ぐらいだけど、相変わらず面白い。
渡辺さんが面白いと感じたポイントを語ってくれるので、解説というより、感想に近いんだけども、書かれた劇評より話の方がユーモアもあって楽しい。
傾城阿波の鳴門と冥途の飛脚、両方とも面白かったとほめてました。
内憂外患に対して、文楽が結束してるからだろうと。
さて、傾城阿波の鳴門は子供を殺してしまう、何ともやりきれない悲しい話。なんで文楽、歌舞伎にはこういう話が多いのでしょうか。
話は悲しいのだけど、呂勢大夫と藤蔵が緊迫感があって、素晴らしかった。
もちろん、文雀のお弓と玉也の十郎兵衛もよくて、娘の亡骸を抱くお弓の姿には泣きました。
続いて、冥途の飛脚。普通、歌舞伎でも恋飛脚大和往来の方ばかり上演されているので、渡辺さんも歌舞伎で冥途の飛脚は一度しか見たことがないとか。
八右衛門が悪役じゃないので、忠兵衛の情けなさ、どうしようもない男だというのがより強く感じられました。
勘十郎の梅川は、けなげさ、いじらしさが感じられてとてもよかった。
傾城阿波の鳴門(けいせいあわのなると)
十郎兵衛住家の段
口
豊竹咲寿大夫 鶴澤清公
前
竹本津駒大夫 鶴澤寛治
後
豊竹呂勢大夫 鶴澤清治休演のため、鶴澤藤蔵
女房お弓 吉田文雀
飛脚 桐竹紋秀
娘おつる 桐竹紋吉
阿波十郎兵衛 吉田玉也
冥途の飛脚(めいどのひきゃく)
淡路町の段
豊竹咲大夫 鶴澤燕三
封印切の段
豊竹嶋大夫 豊澤富助
道行相合かご
梅川 豊竹咲甫大夫
忠兵衛 豊竹睦大夫
豊竹咲寿大夫
竹本小住大夫
豊竹始大夫
竹澤宗助
鶴澤清志郎
鶴澤清馗
鶴澤寛太郎
鶴澤清公