2020年1月5日 新春浅草歌舞伎

1月5日は浅草歌舞伎へ行きました。

 

昼夜ともに古典の名作に若手が熱く全力で取り組んでいて、予想以上に充実した内容で大満足でした。

 

第1部
お年玉(年始ご挨拶)

ご挨拶は歌昇。去年の長男の初お目見えのお話がメイン。

 

一、花の蘭平(はなのらんぺい)
蘭平 中村橋之助

蘭平物狂をベースにした舞踊。本公演では、延若がやっただけとパンフレットに書いてあった。橋之助がきびきびと奴らしい動きで気持ち良かった。

二、菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)寺子屋
松王丸 尾上松也
武部源蔵 中村隼人
戸浪 中村米吉
園生の前 中村梅花
春藤玄蕃 坂東新悟
千代 坂東新悟

仁左衛門が指導したということで、まるで仁左衛門松王丸対仁左衛門源蔵の夢の対決のような趣き。源蔵は特に仁左衛門のやり方に特徴があって、好きです。 

松也の松王丸が、最初の駕籠から登場の第一声からしてとても張りがあって立派ないい声で感心しました。 若い座組なだけに、寺子屋という芝居が、子供を失う若い夫婦の物語だということが改めて実感されて、普段見ているのとは違った印象がありました。

 

岡村柿紅 作
三、茶壺(ちゃつぼ)
熊鷹太郎 坂東巳之助
田舎者麻胡六 中村歌昇
目代某 中村錦之助

巳之助が軽妙で、お正月にふさわしい楽しい雰囲気でよかったです。

 

第2部
お年玉(年始ご挨拶)

ご挨拶は松也。松也は今回、花道から出る役がないということで、花道から登場。楽しいご挨拶でした。


一、絵本太功記(えほんたいこうき)尼ヶ崎閑居の場
武智光秀 中村歌昇
武智十次郎 中村隼人
初菊 中村米吉
皐月 中村梅花
佐藤正清 中村橋之助
操 坂東新悟
真柴久吉 中村錦之助

今回の浅草歌舞伎で一番良かったです。太十の光秀は大役で誰がやっても難しい演目で、観ていても必ず眠くなってしまうのですが、今回は熱い舞台に集中できて眠くなりませんでした。

回り舞台のない浅草公会堂ですが、大道具を後ろへ引いて、そこへ松を出すやり方は大道具さんに拍手です。


二、仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)祇園一力茶屋の場
大星由良之助 尾上松也
寺岡平右衛門 坂東巳之助
お軽 中村米吉
大星力弥 中村橋之助
矢間重太郎 中村吉之丞
富森助右衛門 中村隼人
赤垣源蔵 中村歌昇
斧九太夫 大谷桂三

 

観る前は松也に由良之助はニン違いだろうと思ってましたが、なかなか立派でした。米吉のおかるがとてもよかった。

 

https://www.kabuki-bito.jp/theaters/other/play/639/