シネマ歌舞伎「喜撰/棒しばり」@東劇

昨日、東劇でシネマ歌舞伎「喜撰/棒しばり」を観ました。


棒しばりは平成16年。映像で見ても面白く、実際に観たときにとても笑ったことを思い出しました。
勘三郎(当時勘九郎)と三津五郎の息がぴったりあっていて、まだ若いだけに動きも軽やか。相手がお酒を飲みやすいように葛桶のふたを足でひょいっと持ち上げるちょっとした所作や、お酒を飲みたそうにしている表情がおかしくて、映画館でもときどき笑いが起きていました。お酒を飲んでいる雰囲気がよく出ていて、お酒の匂いが漂ってくるようでした。
この二人よりも面白い棒しばりはまだ観たことがありません。もう少し歳を取ってもっと緩急自在に味の出た二人を観たかった。本当に二人がいなくなったことが惜しまれてなりません。


喜撰もつい最近の映像なだけに、三津五郎さんが亡くなったのが改めて信じられないような気になりました。あの飄々として、自由な喜撰がもう見られないのが残念です。巳之助くんに将来頑張って踊ってもらいたいと思いました。