渋谷のセルリアンタワー能楽堂で狂言の「察化」と能の「土蜘蛛」を観てきました。
歌舞伎の土蜘蛛は何度も見てますが、能でははじめてです。
最初に解説が付いていたのでわかりやすかったです。
狂言の察化は、太郎冠者が主人に都のおじさんを連れてこいと言われて、おじになりすましたすっぱ(詐欺師)を連れて帰ってしまい、主人が穏便に返そうとして太郎冠者に自分のまねをするように言うのだが、太郎冠者がまねしなくていいことまでまねして、という話。すごくおかしくて思いっきり笑いました。
土蜘蛛は「千筋之伝」と小書が付いているのは特殊演出で、もとは紙テープみたいな幅のものを投げてたのを明治時代に金剛流の家元が今の糸を投げるの形を考えたと解説の人が言ってました。
歌舞伎の方が能から作られたのだからだいたい同じなのですが、蜘蛛の糸を歌舞伎だと後見がすぐに片付けますが、こちらは片付けないので、頼光も独武者や従者も糸まみれで戦うし、屋根に引っ掛かった糸が垂れたり、狭い舞台が糸だらけで、前の方のお客さんに糸が当たるし面白かったです。
解説 金子直樹
狂言 察化
太郎冠者 茂山宗彦
主人 茂山正邦
察化 茂山千五郎
後見 茂山茂
能 土蜘蛛 千筋之伝
頼光の従者 工藤寛
胡蝶 豊嶋晃嗣
源頼光 豊嶋幸洋
土蜘蛛の精 僧 豊嶋三千春
独武者 宝生欣哉
従者 殿田謙吉 平木豊男
独武者の家人 茂山茂
後見 宇高通成 豊嶋訓三 廣田幸稔
太鼓 安福光雄
太鼓 金春國和
小鼓 大倉源次郎
笛 一噌庸二
地謡 熊谷伸一 宇高竜成 元吉正巳 金剛龍謹 坂元立津朗 廣田泰能 見越文夫 今井克紀