12/3 国立劇場 文楽 奥州安達原

大劇場で歌舞伎の元禄忠臣蔵を観た後、小劇場で文楽の奥州安達原を観ました。
歌舞伎の奥州安達原は2回ぐらいしか観たことがなくて、ストーリーはあまり覚えてませんでしたが、今回観てよくわかりました。
「外が浜の段」からの上演は21年ぶりだそうですが、そこで鶴の話がよくわかり、次の善知鳥文治住家の段で南兵衛が安倍宗任であることがわかり、その次の環の宮御殿の段で桂中納言安倍貞任であるという正体を表して義家と兄弟が対峙するという全体の流れがよくわかりました。


最後の環の宮御殿の段での千歳大夫の語る袖萩とお君には泣かされました。人形は、勘十郎の袖萩が髪を振り乱して戸にすがりつくところや、勘彌の浜夕が傘を持って後ろを振り返りつつ去っていくところがとてもよかったです。


最後は呂勢大夫と燕三ですごい迫力。貞任と宗任の人形も歌舞伎の見得のように手足を大きく動かす動きも豪快で素晴らしかったです。



奥州安達原

外が浜の段


豊竹靖大夫
鶴澤清公


豊竹咲甫大夫
鶴澤清友


善知鳥文治住家の段


竹本津國大夫
豊澤龍爾


竹本文字久大夫
野澤錦糸


環の宮明御殿の段


豊竹芳穂大夫
鶴澤寛太郎


竹本相子大夫
鶴澤清馗


竹本千歳大夫
豊澤富助


豊竹呂勢大夫
鶴澤燕三


袖萩 桐竹勘十郎
中納言則氏実は安倍貞任 吉田玉女
八幡太郎義家 吉田幸
敷妙御前 吉田文昇
妻浜夕 吉田勘彌
平禎丈直方 吉田玉輝
外が浜南兵衛実は安倍宗任 吉田玉也
善知鳥文治 吉田和生