8/20 三銃士@帝国劇場

先週の土曜日に帝国劇場で三銃士を観てきました。


三銃士というと、NHKでやってた三谷幸喜の人形劇を思い出しちゃいます。あれは三谷さんらしく、面白い脚色でしたが、これは役者さんも揃ってるし、帝劇100周年だし、もっとシリアスな感じなのかと思ってました。ところが、前半、思っていたよりも細かく笑える場面がたくさんあったのが意外。


時間の制約があるので仕方がないのと、有名な話なので、みんな知ってることが前提だからかもしれないけど、あえて欲を言えば、三銃士の人物像をもっともっと描いてほしかったかなという感じがしました。最初に三銃士がダルタニャンに会う場面とか、アトスはミレディとの場面があるし、ポルトスはいつも何か食べてるとか、戦う場面のそれぞれの闘い方とか、キャラ分けはある程度されているんだけどもうちょっと突っ込んだところがほしかった。


ポルトスは本当はもっと太った役者さんがやるんでしょうね。パンフレットの外国版の写真を見ると太った人がやってます。


主役の4人がいいのはもちろんだけれど、敵方もいい役者さん揃い。山口祐一郎は、枢機卿という役柄上少し抑えめの演技なのかなと思っていたら、戦場の場面ではちゃんと歌いあげるシーンがあってさすがにかっこよかった。
ロシュフォールはかっこよかったけれど、もう少し悪役の凄みとかがほしかったかも。


楽しかったんだけど、全体的に、役者さんがいい人揃いなので、見ていて気持ちがあちこち分散してしまった感があって、なんとなく、ストーリーに集中できなかった感じがしました。そんな中で、主人公の三銃士とダルタニャンよりも、アンヌ王妃、ミレディ、コンスタンスの悲しい恋の方が印象に残りました。


和音美桜さんのコンスタンスは可憐でかわいらしく、瀬奈じゅんさんのミレディは小悪魔的な感じで、悪いところと女性らしいところがあってすごくよかったです。ミレディの歌う「男なんて」はかっこよかった。そしてアトスとミレディのシーンは切なかった。ミレディとコンスタンスは最後かわいそうでした。


あと、セットで大きな三本の剣が使われていて、それがある場面では木になったり、ある場面では帆をかけて船のマストになったり、テントになったりといろいろ使われているのが面白かった。


カーテンコールの後は4人が出てきて、銀橋の上であいさつ。前の方の席の人たちはたまらなかったでしょうね。


ダルタニャン:井上芳雄
アトス:橋本さとし
アラミス:石井一孝
ポルトス:岸祐二
アンヌ王妃:シルビア・グラブ
コンスタンス:和音美桜
ロシュフォール:吉野圭吾
バッキンガム公爵:伊藤明賢
ルイ13世:今拓哉
座長/ジェイムズ:坂元健児
ミレディ:瀬奈じゅん
リシュリュー枢機卿山口祐一郎