4/6 映画「落語物語」@東劇

落語物語
http://rakugomonogatari.jp/


ピエール瀧(今戸家小六)
田畑智子(山岸葵)
柳家わさび(今戸家小春)
柳家権太楼(本藤昌和)
春風亭小朝(スマイル)
石橋杏奈(本藤一子)
嶋田久作(山海亭文酒)
隅田川馬石(山海亭心酒)
柳家喬太郎(バーのマスター)
三遊亭時松、柳家小権太、古今亭志ん橋、三遊亭小円歌、桂文楽ほか


東劇での上演は4月8日までで、行けるかどうか微妙だったのですが、6日に見に行くことができました。


もっとガンガン笑わせる感じの話なのかと思ってたら、もちろん笑えるところはいっぱいあるんだけど、ピエール瀧田畑智子の夫婦がとってもいい感じで温かい話でした。落語家さんがいろんな役で出てくるので楽しかったです。


出演者の中では、何といっても田畑智子が優しい江戸っ子のおかみさんをうまく演じていて、キュートで素晴らしかった。主役のピエール瀧田畑智子柳家わさびのほかで印象的だったのは馬石師匠と小円歌さん。小円歌さんは本当に落語家さんみたいな雰囲気だったし、目が色っぽくてきりりとして、寄席で見るのとはまた一味違った感じでした。


ピエール瀧とわさび、嶋田久作と馬石師匠、小円歌さんとぽっぽという三組の師弟のそれぞれの違った形での師弟愛が描かれていた中、厳しいけれど芸への真摯な姿勢でつながっている嶋田久作と馬石がいい味を出していました。


脇でちょっと出てくる人の中では、春風亭小朝の色物芸人は本当にいそうな雰囲気。柳家喬太郎のバーのマスターは登場の仕方からして怪しくてよかった。なぜひょっとこのお面?


落語協会全面協力ということで、寄席の楽屋が見れたのも落語家の日常をかいまみるようで楽しかった。でも落語家さんて着物着てないと雰囲気違って誰だかわかりづらい。
映画の中で落語協会の理事会の場面があったのですが、普段着なので、普通のおじさん達の町内会の会合みたいに見えちゃいました。普通の映画だったら、みんな着物で会議をするところでしょうが、このあたり落語家監督ならではのリアリティですね。


じんわりとした笑いと涙のある、うまい落語家さんが語る人情噺のような映画でした。