源平布引滝@国立劇場小劇場

国立劇場文楽を見てきました。
文楽は、始まる前の三番叟や、黒衣の「とざいとーざーい」の声、太夫も歌舞伎と違う雰囲気があって、これもまたいいですね。


演目は9月に新橋演舞場海老蔵がやっていたものです。
歌舞伎では「義賢最期」という「義賢館の段」は文楽では38年ぶり。

歌舞伎と比較しながら見れるので面白かったです。
たとえば、義賢が最後に、歌舞伎だと手を広げてばったり前に倒れるところは、がっくり力尽きて崩れるという感じ。
それまで生きているかのように動いていただけに、人形なのにかえって死を感じさせるのが面白い。


矢橋の段で小万が戦うところも、敵を放り投げたりするのは人形ならではの動きで笑いが漏れてた。
瀬尾が首を切るところも、歌舞伎だと役者が平馬返りするところも文楽だと無理なくくるっと体が返って首が落ちる。



歌舞伎だと好きな役者中心に見てしまうのだけど、文楽だとストーリーに集中できるのでよりわかりやすいですね。面白かったです。

源平布引滝(げんぺいぬのびきのたき)
義賢館の段
矢橋の段
竹生島遊覧の段
九郎助内の段