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9/3 9月文楽公演『通し狂言一谷嫰軍記』『寿式三番叟』第二部@国立劇場

9/3に文楽第二部を観ました。通し狂言だったので順番通り観たかったのですが、チケットが取れなかったので熊谷陣屋の方から。

まずは三番叟。開演前に理事長の50周年ご挨拶。開場の頃は前にまだ都電が走っていたとか。挨拶の後、人形から花束を渡されました。三番叟は、床に人がいないなと思っていたら、正面松羽目にずらりと並んで壮観。

弥陀六内の段から観ると、熊谷陣屋では話にしか出てこない弥陀六の石塔や藤の方が笛を手に入れるところが出てきて陣屋へのつながりがわかりやすい。脇ヶ浜宝引の段では、百姓が組討の様子を語るところや庄屋さんとのやりとりが面白くて笑った。咲太夫が字幕と違う入れごとをたくさん入れてて大爆笑。永六輔さんと親交があったらしく、永さんについてのことも入っていました。

熊谷陣屋は、ストーリーは歌舞伎より文楽の方がわかりやすいと感じます。歌舞伎でも相模、藤の局、梶原、弥陀六の入り込みからやればわかりやすいのに。10月に橋之助改め芝翫芝翫型でやるのが楽しみ。首実検のとき、片手で相模と藤の局を制札で制して、もう一方の手で首を義経に見せる形がかっこいい。英太夫の語りは少し迫力不足に感じました。


国立劇場五十周年 寿式三番叟 (ことぶきしきさんばそう)
通し狂言 一谷嫰軍記(いちのたにふたばぐんき)
三段目 弥陀六内の段・脇ヶ浜宝引の段・熊谷桜の段・熊谷陣屋の段 

http://www.ntj.jac.go.jp/schedule/kokuritsu_s/2016/9157.html

8/27 歌舞伎座第2部・第3部

歌舞伎座の8月は第2部と第3部を観ました。

第二部の東海道中膝栗毛は、染五郎猿之助のコンビのハチャメチャっぷりが面白かった。
最初の猿弥の義経千本桜での後見がボケて変な附け打ちしたり、扇子じゃなくてやかんを渡すとか、後半、幽霊が出てきて、志村後ろ、後ろー!状態になるのもまったくドリフ。
弘太郎は文春ネタに便乗した読売でちょっと古いが舛添知事のネタも入れ込み。
ラスベガスの場では、獅童が外国人の支配人に扮してノリノリ。頭をガンガン振って、かつらが飛んじゃったり、門之助と笑三郎が笑ってた。

それに対して、真面目で達者な金太郎と團子。團子が金太郎に、ラ・マンチャのセリフを言うパロディもおかしかった。

最後は二人宙乗りで、染五郎がぐるぐる回転して、鳥屋からは金テープが発射されて幕。三階A席の宙乗りのすぐ下の席だったので、とても面白かった。ふざけすぎな感じもあったけれど、たまにはこういうのもありだろうと思わせられました。

紅翫は橋之助芝翫襲名前の最後のご挨拶といった趣の踊り。


第3部、土蜘は、橋之助はもう少し古怪さがほしいところ。波野哲之くんがかわいらしくてお客さんの笑顔をさそっていました。

最後が、タモリブラタモリで聞いた話を鶴瓶が落語にしたものを原作とした、山名屋浦里。
とてもいい話で、最後の花魁道中のセットが夜に提灯の明かりが浮かび上がる幻想的な舞台で、真ん中から出て来る七之助がきれいで素晴らしかったです。


第二部

奇想天外!お伊勢参りなのにラスベガス?!
十返舎一九 原作より
杉原邦生 構成
戸部和久 脚本
市川猿之助 演出
一、東海道中膝栗毛(とうかいどうちゅうひざくりげ)

弥次郎兵衛喜多八宙乗り相勤め申し候


弥次郎兵衛     市川染五郎
劇場支配人出飛人/奉行大岡伊勢守忠相 中村獅童
盗賊白井髭左衛門  市川右近
天照大神      市川笑也
十六夜       中村壱太郎
茶屋女お稲実は三ツ大お新 坂東新悟
五日月屋番頭藤六  大谷廣太郎
梵太郎       松本金太郎
政之助       市川團子
読売屋文春     市川弘太郎
老船頭寿吉     市川寿猿
家主七郎兵衛    松本錦吾
役者/女札親師毬夜 市川春猿
石油王夫人麗紅花  市川笑三郎
役者/用人山田重右衛門 市川猿弥
闇金利太郎     片岡亀蔵
アラブの石油王亜剌比亜太 市川門之助
五日月屋女房お綺羅 市川高麗蔵
女房お米      坂東竹三郎
喜多八       市川猿之助



二、艶紅曙接拙(いろもみじつぎきのふつつか)
紅翫

紅翫     中村橋之助
朝顔売阿曽吉 中村勘九郎
団扇売お静  中村七之助
蝶々売留吉  坂東巳之助
町娘お梅   中村児太郎
大工駒三   中村国生
角兵衛神吉  中村宗生
角兵衛清吉  中村宜生
庄屋銀兵衛  坂東彌十郎
虫売りおすず 中村扇雀



第三部

河竹黙阿弥
一、新古演劇十種の内 土蜘(つちぐも)

叡山の僧智籌実は土蜘の精 中村橋之助
平井左衛門尉保昌     中村獅童
源頼光          中村七之助
巫女榊          中村児太郎
渡辺源次綱        中村国生
坂田主馬之丞公時     中村宗生
碓井靭負之丞貞光     中村宜生
卜部勘解由季武      中村鶴松
太刀持音若        市川團子
石神実は小姓四郎吾    波野哲之
番卒藤内         坂東巳之助
番卒次郎         中村勘九郎
番卒太郎         市川猿之助
侍女胡蝶         中村扇雀



笑福亭鶴瓶新作落語を歌舞伎に!
くまざわあかね 原作
小佐田定雄 脚本
今井豊茂 演出
新作歌舞伎
二、廓噺山名屋浦里(さとのうわさやまなやうらざと)

酒井宗十郎  中村勘九郎
花魁浦里   中村七之助
牛太郎の友蔵 駿河太郎
留守居役田中 片岡亀蔵
留守居役秋山 坂東彌十郎
山名屋平兵衛 中村扇雀


http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/492

8/21 狸御殿@新橋演舞場

新橋演舞場で和製ミュージカル狸御殿を観ました。シンデレラをベースにした、肩のこらない楽しいミュージカルでした。
ガラスの靴の代わりに草履が残されるのですが、草履は誰でも履けるからわからないというオチとかも面白かった。
いろいろな人が出ているキャスティングもなかなか素晴らしく、狂言回しの柳家花緑もよかった。
歌のレベルがが人によってバラバラでしたが、十六夜姫の翠千賀がオペラの人だけあって、抜群に歌がうまく、こちらもうまい城南海と歌う場面は聞き応えがありました。松也の歌も初めて聞きましたが、うまくてよかった。
徳松が女形ではなく、山賊の手下で出ているのも面白かった。


狸吉郎(狸御殿の若殿) 尾上松也
きぬた(黒造とその先妻の娘) 瀧本美織
餅月満太夫(家老) 小倉久寛
きららの方(狸吉郎の母) 渡辺えり
泥右衛門(山賊の頭目) 赤井英和
お蔦(きぬたの継母) あめくみちこ
語り部 柳家花緑
そぼろ(腰元) 青木さやか
おくず(お蔦の連れ子) 土屋佑壱
おはぎ(お蔦の連れ子) 大地洋輔(ダイノジ)
白木蓮 城 南海
十六夜姫(隣国の姫) 翠 千賀
【声の出演】黒造(きぬたの亡父)伊東四朗

尾上 徳松
澤村 國矢
トロイ

http://tanukigoten2016.com/

7/30 母と惑星について、および自転する女たちの記録@パルコ劇場

建て替えのためになくなってしまう渋谷のパルコ劇場で、「母と惑星について、および自転する女たちの記録」というお芝居を観ました。


斉藤由貴田畑智子鈴木杏志田未来という、いい女優さん四人の共演で面白かった。


特に斉藤由貴が、だらしなく、自由奔放で娘達を困らせる母親役を好演していて、とても良かったです。
あとは、志田未来が非常にうまく、舞台がオレアナに続いて2回目とは思えませんでした。


田畑智子はしっかりしていそうで、詐欺にあって200万円のじゅうたんを買わされてしまうという抜けたところもある長女。
鈴木杏はバンド活動のために仕事を辞めようとする旦那さんに悩む、元気な次女。メッセンジャーでのやり取りが後ろに表示されるのも面白い演出でした。
それぞれのキャラが活かされた役で、そして三人ともそれぞれ何かしら母親の影響受けているという役どころでした。


最後に母親の遺灰を撒くシーンが静かながらきれいでいい終わり方でした。




7/24 歌舞伎座 夜の部

荒川の佐吉は、猿之助仁左衛門とはひと味違った無骨な佐吉を好演してた。
巳之助の辰五郎とのコンビもよかった。
海老蔵はセリフがだめだが、猿之助との対比が面白かったです。


三升景清は、関羽と解脱がない上演ではちょっと変化がなくて飽きる面もあるなと感じましたが、荒事としては海老蔵の魅力が発揮されて面白かったです。


鎌髭では、新橋演舞場では獅童がやってた道化役を右近がやっていて、おーいお茶とかいうセリフも入って笑わせてました。海老蔵が花道で右近が右團次になることの紹介もありました。


景清は、新橋で観た時も感じたのだけど、海老蔵が出てくるタイミングが遅いのが難点。
笑三郎の阿古屋はきれいでしたが、前半はもっとテンポよく進めてもよい気がします。
海老蔵が登場してからは荒事らしい豪快さで、最後の巨大なエビも演舞場の時より大きく、最後に海老蔵が載るのは新橋の時の鏡餅ではなく、牡丹の花でしたが、海老蔵らしい華やかな舞台で楽しかったです。


真山青果
真山美保 演出
江戸絵両国八景
一、荒川の佐吉(あらかわのさきち)

荒川の佐吉  市川猿之助
相模屋政五郎 市川中車
極楽徳兵衛  市川男女蔵
大工辰五郎  坂東巳之助
お八重    中村米吉
絵馬屋重作  大谷桂三
あごの権六  澤村由次郎
鍾馗の仁兵衛 市川猿弥
丸総女房お新 市川笑也
隅田の清五郎 市川門之助
成川郷右衛門 市川海老蔵


川崎哲男 脚本
松岡 亮 脚本
藤間勘十郎 演出・振付
壽三升景清
二、歌舞伎十八番の内 鎌髭(かまひげ)
  歌舞伎十八番の内 景清(かげきよ)

〈鎌髭〉

修行者快鉄実は悪七兵衛景清 市川海老蔵
猪熊入道市川        市川右近
下男太郎作実は梶原源太   坂東亀三郎
下男次郎作実は尾形次郎   市川九團次
下男三郎吾実は愛甲三郎   坂東巳之助
下女お梅実は梶原妹白梅   尾上右近
下女お菊実は尾形妹園菊   中村米吉
下男四郎丸実は三浦四郎丸  中村鷹之資
うるおい有右衛門      片岡市蔵
かわうそお蓮        市村萬次郎
鍛冶屋四郎兵衛実は三保谷四郎 市川左團次



〈景清〉
悪七兵衛景清 市川海老蔵
梶原源太   坂東亀三郎
尾形次郎   市川九團次
愛甲三郎   坂東巳之助
三浦四郎丸  中村鷹之資
阿古屋    市川笑三郎
岩永左衛門  市川猿弥
花菱屋女房おさく 市川右之助
秩父庄司重忠   市川猿之助

7/10 歌舞伎座昼の部

昼の部最初は柳沢騒動。大阪で橋之助主演で観た時は、橋之助のニン的にいい人っぽさがにじみ出てしまって、今ひとつ面白いと思わなかったのですが、海老蔵が主役になって観てみると、もともとは貧しいいい人だった吉保が悪の面を前面に出して出世していく様が面白く感じました。猿之助との共演も海老蔵にとって刺激になったのではないでしょうか。
とはいえ、ものすごく面白いかと言えば、好みの問題かもしれませんが、脚本的にそうでもないかなという感じがしますし、長いのでちょっと途中ダレました。
脇役の中で幕開きに福太郎くんが小坊主の役で出てて、大きくなったなあと思いました。それと、屑屋の新蔵が非常にうまかった。何気ない役だけど、こういうところのリアリティがこういうお芝居では大事だと思いました。



猿之助の流星は、非常に軽やか。踊りの上手い下手はあまりわからない方なのですが、それでもうまいなーと感じました。三階A席の宙乗り正面だったので、猿之助が近づいてくるのがわくわくして楽しかったです。



宇野信夫 作・演出
織田紘二 補綴・演出
通し狂言
一、柳影澤蛍火(やなぎかげさわのほたるび)


柳澤騒動
本所菊川町浪宅より
駒込六義園庭園まで


柳澤吉保 市川海老蔵
護持院隆光 市川猿之助
茶道千阿弥 市川右近
犬役人久保勘兵衛 市川男女蔵
成瀬金吾 坂東亀三郎
篠原数馬 市川九團次
おさめの方 尾上右近
侍医順庵 市川寿猿
お伝の方 市川笑三郎
曽根権太夫 市川猿弥
奥方松江  市川笑也
犬役人酒井万蔵 片岡市蔵
柳澤弥左衛門 市村家橘
徳川綱吉 市川中車
桂昌院 中村東蔵



二、流星(りゅうせい)

市川猿之助宙乗り相勤め申し候

流星 市川猿之助
織姫 尾上右近
牽牛 坂東巳之助

シネマ歌舞伎「歌舞伎NEXT 阿弖流為〈アテルイ〉」

シネマ歌舞伎阿弖流為」を観ました。
実際の舞台も3回観に行って感動した舞台なので、楽しみにして行きました。

シネマ歌舞伎になったことで、よかったのはアップが多用されていて、舞台ではわからなかった細かい表情などまではっきり見えたことや両花道がうまく編集されて田村麻呂と阿弖流為の対立がかっこよく表現されていたところです。
その一方、逆に立廻りのシーンなどではもっと引きで全体の動きを映した映像がほしかったです。

舞台で観たときも思ったのですが、七之助が素晴らしく、田村麻呂を助ける鈴鹿の優しさ、立烏帽子がアラハバキの正体を表した場面の凄さ、映像なのに舞台と同じ所で涙が出ました。

http://www.shochiku.co.jp/cinemakabuki/aterui/